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母子家庭がもらえる生活保護の目安と支給の基準

シングルマザーになり生活保護を受けなければ生活が厳しいとなったとき、気がかりなのが生活保護を受けられるのかどうかということではないでしょうか。そもそも、生活保護とはなんのためにあるのか、その受給条件や現状はどうなっているのか。正しく知って母子生活への不安をぬぐい去ってしまいましょう。

■生活保護とはどういうものなのか?

生活保護は、生活をしていくために必要な最低限の保障です。ただそれとなく理解しているだけで正しく理解しておかなければ、いざというときにもらえなくて生活に困ったりするかもしれません。そこで、生活保護について具体的に調べたことをお伝えします。

◎生活保護の目的

シングルマザー=生活保護ではありません。実際に多くのシングルマザーは仕事を持って自立するべく働いています。生活保護は、そもそも疾患があるなどして働きたくても働けない理由があり、生活費に困る人や緊急に支給を必要とする人のためにある制度です。

憲法第25条において、「すべて国民は、健康で文化的な最低限度の生活を営む権利を有する」と規定されています。また、生活保護法第2条に、「すべて国民は、この法律の定める要件を満たす限り、この法律による保護を、無差別平等に受けることができる」とあります。

つまり、国民はみな平等にどのような条件であっても生活に困窮する限り、生活保護を受けることができるのです。

ただし、生活保護の第1条にあるように、シングルマザーも働ける体があって仕事が見つかれば生活保護の受給をやめることができます。生活保護は自立を促すことも目的としています。

生活保護法第1条「この法律は、日本国憲法第二十五条に規定する理念に基づき、国が生活に困窮するすべての国民に対し、その困窮の限度に応じ、必要な保護を行い、その最低限度の生活を保障するとともに、その自立を助長することを目的とする」

◎生活保護の受給条件

・持ち家や車などの資産がない

持ち家や高価な貴金属、車などは売ってしまえばお金になるので、そういった生活費に回せる資金になるものを持っていないことが条件になります。

・頼れる親族がいない

シングルマザーになる場合も、離婚したら実家など頼れる親族がいないかどうかを聞かれます。離婚して実家に住むことになり、両親が働いているとか年金が十分入っているなど余裕がある場合、生活には困らないわけですから自分で稼げる収入がなくても生活保護を受けられないことになるでしょう。

また、同居していなくても親族が支えていけるかどうかを確認されます。そのときに、親族が金銭的な援助はできないと言えば支給対象になります。しかし、逆に援助ができると言えば支給から外される可能性が高くなります。

・働いていても生活費の基準額を下回る

子どもが小さいなどの理由があり、パートで短時間しか働けない場合など生活するのに十分なお金が稼げないことがあります。その収入があっても、厚生労働省が定める生活費の基準額を下回る場合には生活保護受給の対象となります。

■生活保護でもらえる金額

生活保護は国が定めている支給基準額から収入を引いて、その差額をあてて支払われます。基準額は、「住宅扶助金(4万900円~5万3700円)」+「生活扶助金」+「教育扶助金」+「医療扶助金」+「介護扶助金」の合計になります。そこから、養育費や児童手当と児童扶養手当が収入として見なされ差し引かれる計算になります。

シングルマザーの場合、母子加算といって若干金額がプラスされます。都道府県によって異なりますが、子ども1人につき2万円、2人で2万5000円ほどになります。3人以降は2000円ほどが上乗せされます。妊娠中のシンママの場合は別途妊産婦加算があります。

子どもの人数や収入がどれほどあるかによって支給金額が異なることがお分かりいただけるでしょう。平均して月10万円~20万円ほどになるようです。

参考)厚生労働省 生活保護制度における生活扶助基準額の算出方法

https://www.mhlw.go.jp/content/000611898.pdf

◎自治体によって異なるルールがある

生活保護は法律によって定められているものの、具体的な支給基準や金額は自治体独自の取り決めによって支給されています。生活保護者を無条件に受け入れる自治体も少なく、これ以上生活保護に頼る人を増やさないためにいろいろと条件をつけてくるところもあります。

■生活保護の素朴な疑問

生活保護についておおよそ理解できたところで、個々の状況は違うわけで疑問がいくつか出てくるのではないでしょうか。そこで、よくある生活保護への疑問についてまとめました。

◎離婚しないともらえない?

離婚してシングルマザーにならないと生活保護は受給できないと思うかもしれません。しかし、夫婦関係が破綻しており、別居している場合でも生活に困窮している世帯は生活保護の受給が可能です。

そもそも生活に困窮している原因がなんであろうと関係なく、日本国民である限り平等に生活保護を受給できる権利があるということになります。

離婚していなくても、離婚手続きとは関係なしに夫とは別の世帯として生活保護を受ける手続きをすることは可能なのです。離婚の取り決めがなかなか進まなければ数年かかることだってあるので、その前に申請をしておくことができます。

◎母子家庭の他の支援制度との併用はできるのか

母子家庭の代表的な支援制度の1つに児童扶養手当があります。生活保護を受けるには、生活保護の支給基準額が満たされていないことが条件になります。ただし、親や友人など他人名義の家に住んでいれば、その親および友人の収入が含まれてくるので、ほとんどの場合において支給から外されてしまうでしょう。

また、その他の家賃補助や医療費控除、就学援助などの支援は受けられる可能性は高いですが、これも収入などが指定された額を超えていれば当然ですが支給されません。

◎シングルマザーの生活保護受給率はどれくらい?

生活保護受給世帯のうち、シングルマザー世帯が占める割合は9.3%とそれほど高くはありません。子どもを連れて離婚する場合それなりの覚悟が必要なので、前もって仕事をする準備をしていたり、資金計画を立てていたりする人も多いのです。

DVなど暴力被害にあっている場合は、ゆっくり準備期間を設ける余裕などないはずなので母子シェルターに逃げるなどなんらかの方法を取っている人もいるようです。

参考)厚生労働省 生活保護の現状報告(2017)

https://www.mhlw.go.jp/topics/2018/01/dl/tp0115-s01-01-03.pdf

◎お金はいつ振り込まれる?

生活保護は申請が必要です。そして、申請後、14日以内に振込されるかどうかが決定されます。それから振込日が正式に決定されるのです。よって、申請して役所が受理したからといってすぐにお金が降りるわけではないことを理解しておきましょう。

◎正確な生活保護の金額を事前に計算するには?

住んでいる地域や世帯の人数や子どもの年齢などによって、計算方法が変わってきます。そのため、自分で計算するにはややこしい面があるでしょう。正確に知りたい場合や自分が受給対象となるかどうかについては、福祉事務所に出向いて相談する方法もあります。また、法テラスなど弁護士に相談することもできます。

■シンママが住みやすい自治体はどこ?

上述したように生活保護の住宅扶助は、エリアによって扶助額が異なります。栄えている方から1級地、2級地、3級地と分類されています。具体的な地名を挙げると、東京都の1級地は23区と羽村市とあきる野市を除く24市であり、1級とはいうものの、都心から離れた地域も含まれていることに驚かれると思います。

それぞれの扶助額は以下の通りです。満額支給されるわけではなく、これを上限とした家賃の扶助なので注意してください。

では、生活保護を受けているシングルマザーが住みやすい街にはどのような条件があるでしょうか。まず何よりも都心部へのアクセスが挙げられるでしょう。都心に近付くほど平均時給は上がり利便性が高まります。

また、保育施設を気にされる方もいると思いますが、生活保護の受給世帯は優先して利用できるので心配いりません。6万4000円までの家賃補助があるので、これらの理由から1級地に住むのがいいのではないでしょうか。数ある1級地の自治体でも特に住みやすい自治体を関東、関西分けていくつかご紹介します。

◎(関東編)

・東京都葛飾区

葛飾区は23区で一番家賃がお得といわれています。家賃相場は5万円弱で住宅扶助の基準額に十分納まります。高砂や柴又など下町の代表格ともいえる町が随所にあり、人付き合いが多かったり公園が多かったり物価が低かったり、子どもを育てやすい環境といえるでしょう。生活保護の受給率も高く、受給へのハードルは低いでしょう。

・横浜市神奈川区

東京と横浜の間に位置する神奈川区は、渋谷や川崎、横浜へのアクセスが非常によくベッドタウンとして人気の高いエリアです。そのため、多くの市営団地や保育施設が立地していて、子どもを育てやすいといえるでしょう。

家賃相場も6万円弱で十分に住宅扶助を活用できます。また、海側だけでなく、内陸側もJR貨物線を利用した新線が建設中で将来的に発展が期待できるエリアです。

◎(関西編)

・吹田市

吹田駅にある江坂駅は住みたい街ランキング上位に毎年入り込むほど人気のエリアです。人気の割に家賃相場は5万円強とお手頃で、水道代が安かったり、大阪や京都へのアクセスがよかったり、教育に力を入れていたりとシンママの皆さんにはおすすめのエリアです。

・大阪市中央区

大阪市中央区は、梅田やなんば、造幣局や大阪城など、いわゆる大阪の中心に位置しています。多くのオフィスが立地していて、雇用も多く時給も高く、仕事をするには最高の環境です。

また、繁華街のイメージがある割には、少し離れると閑静な住宅街や公園がよく整備されていて、子育てにもってこいの環境です。家賃は若干高めですが、収入や利便性を考えると悪くない選択肢でしょう。

~おわりに~

生活保護の計算方法はやや難解で、初心者にはすぐに理解できないかもしれません。また、自治体によってはその自治体に最低でも3カ月は居住していることなど条件にしているところもあり、誰でも簡単に生活保護を受給できないようにされているところもあります。

シングルマザーになる以上自立して働けることを目標にしたいものですが、疾病などがありどうしても働けないとか子どもが小さくてどうしても稼げない場合は、生活保護に頼る方法があることを知っておきたいものです。

支給条件に当てはまるかどうかは、役所に相談すると早いかもしれません。しかし、追い返されてしまうのではないかなど不安な場合は弁護士など第三者の意見を聞いてみましょう。

(文/ゆー 編集/シンママStyle編集部 画像/123RF)

カテゴリ:節約術

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