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離婚をすると偏見を持たれるの? シングルマザーは難あり!? 偏見とその理由
ひと昔前までは、シングルマザーに対しての偏見が酷くありました。また、その歴史は長く、簡単に変えられるものではない一つの文化のように感じられていました。近年では、シングルマザーに対しての制度も手厚くなってきていて、偏見や差別の目で見られることも少なくなってきていますよね。
しかしながら、まだまだシングルマザーが心無い言葉や冷たい視線や態度を受けることも少なくありません。そして、シングルマザーに対しての偏見の原因として挙げられるのは、やはり一人での子育てに疲れ果てた末の育児放棄や再婚相手からの暴力など、実際に起こってしまっている事件や事故の可能性もないとは言い切れません。
そこで今回はシングルマザーに対する偏見についてまとめてみました。
■離婚をすると偏見って持たれるの?
◎離婚した本人への偏見
●バツ2だと性格などを疑われる
離婚が初めてであればそれほど何も思わないけれど、2回目以上となると、本人に何か問題があるのではないかと思われることがあるかもしれません。男性運がないのか、人を見極める目がないのか、わがままなのか、など余計なお世話ですがいろいろと勘繰られてしまうことも少なくないようです。
●かわいそうと思われる
離婚に対する周囲の同情があります。離婚してシングルマザーって大変だなと思う人もいるでしょうし、離婚した人を見て、どう声をかけたらいいかが分からず、腫れ物に触れるような扱いをする人までいます。
●母子家庭は貧しいというイメージを持たれる
実際に、母子家庭の貧困率は両親そろった家庭よりも圧倒的に高いです。それはもちろん、子どもがいる場合は、生活費やこれまで夫が払ってきた教育費などすべてを自分で稼がなければならないからです。
養育費や慰謝料はそこまで当てにはできません。夫が支払いを途中からやめてしまう場合も考えられます。
◎子どもへの偏見
●離婚に対するハードルが下がる
親が離婚したのを目の前でみている子どもは、結婚に対して希望を持てない傾向にあるようです。また、親がどういう離婚の仕方をしたかにもよりますが、離婚に対するハードルが下がりやすくなるといわれています。
そのため、「いやになったら別れればいい」と簡単に離婚を考えてしまう傾向になるのではないかと心配されます。もし、実際に親が離婚した子どもが離婚した場合、「親も離婚しているからね」と陰口をたたく人がいないわけではありません。
●子どもの結婚相手にしたくないと思われる
多くの親が、自分の子どもの結婚相手の親が離婚していたら不安になるようです。「借金はないかな」「お金に困っていないだろうか」「親の離婚に傷つき、それが結婚生活に影響しないかな」などと心配をされるでしょう。
●同じようにDVや浮気をするのではないかと思われる
映画『うまれる』の出演者に、親からのDVを受けていて、自分も同じように生まれてくる子どもに暴力をしてしまうのではないか、と心配していた方がいました。結果は、素晴らしい母親になって子育てをされています。
少なからず、このように自分がDVを受けていた場合も含め、DVを目の当たりにしていた子どもは同じように暴力をふるってしまうのではないかと思われることがあるようです。
また、浮気が原因で両親が離婚していたら、浮気の遺伝子がありそうと思われることもあるようです。
■面倒な偏見の目から子どもを守るために、親としてやっておきたいこと
シングルマザーが偏見を持たれてしまうのは、ある意味仕方のないことなのかもしれません。それでは、そんな偏見を乗り越えていくためにはどうしたらいいのでしょうか。
◎子どもにマナー・常識をわきまえさせよう
シングルマザーへの理解が少なく、偏見を持つ人は、何かと子どもの未熟な面を指摘し「これだからひとり親は…」と言いたがるもの。そもそも、そのような目を向けてくる人自身に問題ありですが、常識で他人から判断されるという場面は、どの子どもにも遅かれ早かれ訪れることかもしれません。
常識やマナーを教えるのに早すぎることはありません。きっちり身につけさせておくことは、そういった偏見の目から子どもを守るだけでなく、子ども自身の将来にも必ず役立ちます。
マナーや常識というのは、万人に通じる礼儀。偏見の目を向けられやすいからこそ、余計なところで言いがかりをつけられないように、しっかり教えておいてあげましょう。
◎父親がいないことをタブーにしない
家庭の中でも、なんとなく父親がいないということを話題に出しづらくなっていないでしょうか? その話題はなんとなく触れてはいけないものであると思っていると、外から好奇な目を向けられたときに、父親がいないのはおかしいことであるとして、子どもが大きな引け目を感じてしまうことになります。
自分の育っている環境が普通ではないと思い込んでしまうと、子どもは自信を失い、常に周囲からの目に怯えることになってしまいます。
家庭内で、父親がいないということを普通に会話できる環境であれば、周囲からの反応に違和感があったときも、その疑問を解消する余地ができます。
◎子どもから悩みを相談されたときには、とことん話し合おう
いつかは、子どももひとり親を偏見の目で見る人に出会うかもしれません。今までは全く気にしていなかったとしても、自分の環境に疑問を持つときが訪れると思います。
もしも、母親にそのことを相談してきたとしたら、「気にしないの!」と突っぱねるのではなく、よく話を聞いてあげましょう。そのうえで、ひとり親だからといっておかしいことは何もなく、偏見の目を持たれる筋合いはないということを、きちんと子どもが納得できる形で話してあげることが大切です。
◎家の中をハッピーオーラで満たそう
偏見の目に打ち勝つには、何よりも子ども自身が幸せであることが大切です。仕事や家事が忙しく、ときには子どもに寂しい思いをさせてしまうこともありますが、過ごす時間の長さと、子どもの幸せは必ずしも比例しません。
少なくとも一緒にいられるときは、子どもが満ち足りた気持ちになれるように、ハッピーに過ごしてくださいね。子どもが今の家庭環境で幸せに過ごせていれば、父親がいないことに好奇の目を持たれても、はねのける力がつくはずです。
◎支援を利用して生活設計を立てる
現実には愛情だけで子どもを育てて行くことはできません。生活して行くにはお金が必要です。離婚前から正社員として就職していれば有給もあるかもしれませんが、専業主婦で離婚後仕事が見つかった場合、いきなり有給は使えませんよね。
とくに非正規雇用の場合はなおさらです。非正規雇用であれば一日休めばその分収入がなくなりますから生活に直結してしまいます。
偏見の目を避け、自分一人で子どもを育てて行くためには、子どもを守って育てるだけの経済力が必要です。まずシングルマザーになれば、躊躇わず国や自治体から助成が出るので、必要な手続きをしましょう。児童扶養手当、母子家庭に住宅手当てなど生活する上で公的支援は助けになります。
もちろん離婚時に養育費を含めて資産を分けて離婚をすることも忘れないでくださいね。とくに養育費はシングルマザーの子育てには大切です。
◎安定した収入の確保
漫然と仕事をするのではなく、将来のキャリアアップにつなげる準備をすることも大切です。つまり非正規雇用なら正規雇用のためにも何か資格を取得することを目指しますことをおすすめします。
◎強い意志を持つ
これからシングルマザーになって子育てをして行く人も、未婚のシングルマザーとして悩みを抱えている人も、シングルマザーとして生きて行くことを決めたときの決意を忘れずに、強く生きて行きましょう。
シングルマザーを取り巻く環境は決して甘くはありません。社会も変わっていかなくてはいけませんが、まずは自分の考え方を変えて行動を起こすことが大切です。
これから待ち構える偏見やリスクを想定し、対応策を考えておくと同時に、数年後の暮らし方や必要な資金をどうするのかを考えておくことが大切です。
■死別シングルマザーの実際。偏見やイメージの違いとは
シングルマザーにはいろいろなかたちがあります。一般的に多いといわれる離婚シングルマザーの他に、未婚シングルマザー、死別シングルマザーもいるのです。死別シングルマザーと聞いてどんな印象やイメージを持ちますか。
◎死別シングルマザーってあまりいないよね、という偏見
シングルマザーと聞くと、ほとんどの人が、離婚して母子家庭になった人のことだと思うかもしれません。総数や割合をみても、明らかに離婚で別れる夫婦のほうが、その他の理由で別れる夫婦よりも多いことがはっきりしているからです。
しかし、それだけで死別シングルマザーはあまりいないと思ってもいいのでしょうか。2016年の厚生労働省の統計調べでは、死別シングルマザーの比率は、8.0%です。ちなみに、死別シングルファーザーの比率は、意外にも19.0%でした。
離婚件数が21万7000件にのぼるので、単純に計算すると、死別シングルマザーの総数は、1万7360という数字になります。
◎死別シングルマザーって優雅な身分だというイメージ
夫が不慮の事故や病気で亡くなると、お金が入ってくることをご存知でしょうか。まず、子どもがいれば遺族基礎年金が入ってきます。夫がサラリーマンであれば、遺族厚生年金が上乗せされます。遺族年金は、子ども一人の場合、年間で100万ほどもらえて、子どもが増えるごとに10~20万円上乗せされます。
そのほか、家のローンも夫名義で組んでいた分は全て免除になるので払わなくて済みます。医療費は、子どもが高校を卒業するまで母親も無料になります。さらに、夫の名前で入っている保険に死亡保障がついているものはすべて今後の保険料払い込み免除になるうえ、死亡したときの保険金がもらえます。
会社などに夫が勤めていれば、退職金を払ってもらえるところも多いようですので、勤続年数が長いほどもらえる額は当然大きくなります。役職など持っていれば、上乗せされることもあります。
したがって、安月給の夫であれば場合によっては経済的に助かるケースもあります。また、夫に複数あるいは多額の保険をかけていた場合、死亡することによって家が1件買える以上の保険金を手にすることができる人もいます。
保険金を手にすることによって、高価なものを手に入れたり仕事をやめて自由なことをしていたりするシングルマザーを見てしまうと、どうしても「うらやましい」という気持ちが芽生えてしまう方もいるかもしれません。
あるシングルマザーは、このようにつぶやいていました。「家も財産もあって相当な額の保険に入っていれば、確かに旦那が死んだら優雅に暮らしていけるのかもしれない。でも、そんな風に優雅に暮らしていける未亡人はごくわずか。世間のイメージなんてほんとに勝手で私にとって迷惑でしかない」と。
そう、性格の不一致を理由に離婚したシングルマザーと異なり、死別シングルマザーは望んでシングルマザーになったわけではないのです。例えお金があっても、それが幸せかどうかは分かりませんし、お金があって裕福に暮らしているというのも、全ての死別シングルマザーがそういうわけではありません。
☆まとめ☆
ひとり親であるというだけで、勝手にレッテルを貼られるのは厄介なもの。幼稚園や学校など、親の目が届かないところで子どもにもそのような目が向けられるというのは、非常に心配なだけでなく、腹立たしくも思いますよね。
相手に問題があるのはもちろんですが、だからといってそれを避けられるわけではなく、子どもはこの先そのような偏見と向き合っていかなければなりません。だからこそ、それに耐えられる力をつけてあげることも大切ではないでしょうか。
(文/ゆー、音葉、こまち、ルーミス 編集/シンママStyle編集部 画像/123RF)
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カテゴリ:ライフスタイル
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