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一体なぜ? シングルマザーが孤立し貧困に陥る原因

namiki

シングルマザーとして3人の娘たちと暮らしていた頃、ひどく不安になることがありました。これから先のこと、例えば自分が病気になったら? 事故に遭ったら? 子どもを大学まで行かせるための資金を貯めるには今のままじゃギリギリなのでは? などと考え込んで、不眠になってしまったこともあります。

その後、再婚で更なる問題を抱えることになりますが、シングルのときの悩みに比べたら小さなことのように思えます。

全国的に離婚夫婦が増える一方、シングルマザーの孤立、そして貧困問題も増えています。シングルマザーが孤立し貧困に陥る原因とはなんなのでしょうか。

■シングルマザーの疎外感

シングルマザーのほとんどが感じる疎外感。保育園の運動会やお遊戯会で、両親揃って観覧に来ているシーンを見たり、同園ママとの会話がかみ合わないときに「みんな余裕があっていいなぁ…」などと半ば羨ましいような、自分は恥ずかしいようなそんな気持ちを抱いてしまいがちです。

両親家庭内にだって見えない所で小さな問題がたくさんあるのですが、シングルになった途端、両親そろった家族が親のお手本の様に見えてしまい疎外感を感じるシングルマザーもいると思います。

ちょっと考えがネガティブなときには「自分はこの子たちから父親を奪ってしまった」と思い込み、後悔しているシングルマザーも多いといいます。社会からの疎外感が生みだす副産物は、うつ・不眠・意欲の減退といった、孤立や貧困につながりやすい症状です。

自分に価値を感じない、自信が持てないといった感情は、他を寄せ付けないばかりでなく家庭内を暗くする可能性があります。

■私が経験したシングルの孤独感

結婚していたときに所属していたコミュニティから、離婚した途端ハズされる。シングルマザーが孤独を抱くのは、同世代の友達との格差を感じたときです。

シングルマザー時代、私は高校からの友人と子連れランチをしに行ったことがありました。私たちは互いに結婚してからも仲が良く、1カ月に1回は会って喋っていたのですがシングルになってからはご無沙汰の再会でした。

しかし、結果は自分ばかり相手に合わせて精神的に疲弊する羽目に。楽しいはずのランチが、帰るころにはなにか胸にモヤモヤしたものがくっついて離れないのです。

まず、友達との会話が「シングルマザーの生活って憧れるわ~」から始まったこと。何気ない一言に傷つくも、「でしょ~」と道化して一蹴。次に、友達が旦那の愚痴をたくさん話したこと。なぜかそのときの自分には自慢のように聞こえ、「そうなんだぁ~」と相槌を打つも徐々に効いてくるボディブロー。

最後にひと言「今度、○○家族とオーストラリアに行くんだけどお土産何がいい?」○○とは、高校時代からのもう1人の友達。住まいが遠方だったけど最近近所に引っ越してきたそう。ちょうど私が離婚した頃でした。

そしてただ彼女はお土産の好みを聞いてくれているだけ。なのになぜか相手が羨ましいというか、一周回って恨めしいというか。当時は寂しさを拭えませんでした。

SNSを見ても同じような感情でもやもやしてきます。「子どもと一緒にマカロンを焼きました!」という投稿。「飼っている犬の注射代…高~い。でもこの子のためだもん」など。あとは年賀状に旅行先での写真や、子どものピアノの発表会の写真なんかが貼ってあっても、自分の生活と比較してなんだかつらいようなもやもやとした気持ちになります。

相手は普通の生活を普通にアプローチしているだけ。なのにそれらすべてを『自分ができていないこと』と受け止め、一喜一憂しては疲れ果て、そのたびに孤独感や虚無感を感じていたことを覚えています。

今思えば、他と比べても仕方ないと思う反面、自分のプライドが邪魔をしてない物ねだりをしていたのかも、と友人たちに申し訳ないような気持ちでいっぱいです。

■生活保護を受けない理由とは?

シングルマザーの貧困率は、約半数近くといわれています。ひとり親家庭の貧困は今や社会問題。離婚届を出し各種手続きの際に窓口の方と話をしていると、家族の支援の見込みがなく、就学前の子どもがいるシングルマザーにはそれとなく聞いてくる役所もあるようです。「ちなみに生活保護の需給はお考えではありませんか?」と。

一時期、生活保護は国の財政を圧迫している。生活保護の取り締まりを厳しくすべきと取り上げられ、生活保護を受けている方が非常に肩身の狭い思いをした時期がありましたが、その真っただ中に生活保護を受給していたのがシングルマザーの頃の私です。

元夫に離婚後、貯金を盗まれた私。家族総出で泥棒である元夫をかばい、私や子どもに嫌がらせをする親族に恐怖を覚え「お金で済むなら」と訴えを起こさなかったのですが、その後自身が急病となり働けず、結果3カ月間のみ生活保護のお世話となりました。

そのときに知った生活保護受給に関する制約に、気安く生活保護を受けることができない現実がありました。

生活保護は、まず利用価値の高い持ち家に住んでいては受給できません。資産価値の高いものを所有している場合、例えば土地や住んでいない家もそれに入ります。さらに、子育て世帯には欠かせない車も持つことができません。

生活保護を受給しているということは、事故などの損害賠償が生じた際、それに対する賠償能力を持たないとみなされるからです。

住まいによっては車がないと生活できないというシングルマザーも多いので、この条件が最も生活保護受給の足止めになっている、強いては貧困から抜け出せない原因となっているのではないでしょうか?

■貧困に陥らないためにできること

シングルマザーが困窮する理由については、正規雇用が難しい。かといってパート収入ではガッツリ稼げない。実の子を育ててもらっているのに養育費を払わない元夫が多い。などが挙げられます。

お金がなくなってから「どうしよう…」と悩んでいても、世間は冷たいもの。「離婚は自己責任。自分で何とかしなさい!」そう言われると何も言い返せませんよね。実際、国内にはまだまだ「離婚するならなんで結婚したの?」とか「我慢しなかった自分が悪い」という意見の方々がたくさんいて、シングルマザーがシングルマザーであると大っぴらに言えない現状があります。

まず、お金の算段は離婚前にやっておくべきです。離婚後に使える資格を取得しておく。パートしながらできる副業について詳しくなっておく。そして、離婚届けを出す前に冷静に離婚後のことを夫としっかり話し合い、養育費に関しては公正証書という書類を残して、子どもが18歳になるまできちんと納めてもらえるようにする。これが離婚後の貧困を遠ざける準備です。

では、準備なく見切り発車で離婚し貧困になってしまったら? そこからどうすればいいのでしょう?

どうしても家族に頼ることができない場合は、役所に足を運んで相談してください。シングルマザー向けの就職先や、実質無料で受講できるハローワーク主催の資格取得講座があります。さらに就労支援もありますので利用して損はありません。

そして親子共に「貧乏」という言葉にのまれないことも大事です。今は貧乏だけど、今の我慢はみんなで将来海外旅行に行くための我慢だ!と、少々大きくてもいいので目標を持ってください。旅行先の写真や絵を飾ったりするのもおすすめ。

そして子どもの成長を喜んであげること。褒めてあげることで自分の肯定感もあがります。

他にも、お金を貯めるための工夫や実践をブログで紹介しているシングルマザーもいますのでそういった情報を参考にしてもいいですね。

■親に頼れない…どうしたら?

稼がなくてはならないのにシングルマザーが正社員勤務できない理由に、保育園・小学校が終わった放課後に子どもを見てくれる人がいないという理由があります。

子どもが病気をしたときもそう。仕事を投げ出して保育園にトンボがえりしなければならないのですが、正社員だとそうはいきません。放課後や日曜祝日といった保育園・学童保育が閉まっている時間帯にも、子どもを見てくれる親がいたらどんなに心強いか分かりません。

でも、親も働いていたりしてどうしても子どもの預け先がなくパート勤務しかできない。そんなときは、ファミリーサポートセンターの利用、もしくはベビーシッターに頼るしかありません。

ファミリーサポートセンターもベビーシッターも、どちらも病児保育や保育園で熱を出したときのお迎えに関しては要相談ですが、家庭内で子どもの身守りをする場合は日曜や祝日も対応してくれます。

■まとめ

シングルマザーの孤立や貧困。地域と社会がシングルマザーのことをもっと理解してくれれば、もっと近隣でサポートしてくれれば…と思う筆者ですが、そんな急にどうにかなることではありません。

ですがシングルマザーに対する世間の視線はあまりに冷たく、「困ってるんです! 助けて!」と、助けを求めることができない世の中であることは事実です。そしてそれは子どもが伸び伸びと育つことができる環境をときに壊してしまいます。

困ったときは頼る。そしてお互いにもらった恩は忘れず助け合って生活する。いま成長している子どもたちが大人になるころ、笑顔で生活しているシングルマザーが今よりもっと増えていることを願っています。

(文/namiki 画像/123RF)

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カテゴリ:ライフスタイル

namiki
1981年生まれ。O型。フリーライター兼イラストレーターで介護職員。好きな食べ物はセ〇ンイレブンのメロンパン。 3人兄妹の末っ子で、兄2人を産み父と離婚した母が、また父と再婚した後に産まれる。父がギャンブラーで酒乱。母は宗教家というちょっぴり複雑な家庭環境で育ったため、結婚に理想を持てないでいたのに20歳のときなし崩しで元夫と授かり婚。金銭感覚の不一致と子どもへの虐待、性格の不一致などさまざまな理由により2013年に離婚。1、4、7歳の3姉妹を連れたシングルマザーとなる。 家と財産を元夫に奪われたため半年間母子寮で4人で暮らし、その後市営住宅に入居。介護職員として働きながら3姉妹と貧乏でも平和な生活を送るも開頭手術が必要な大病を患い、3姉妹のために離婚2年目で再婚を決意。婚活サイトで12歳年上のオジサンと知り合い、付き合って10カ月でスピード再婚。全くタイプではないが一緒に暮らすうちなんとなく好きになり現在も一緒に暮らす。 子供は長男(夫の連れ子)17歳、長女16歳、次女13歳、3女10歳、次男(夫との子)3歳の5人。平凡な3LDKのマンションにぎゅうぎゅう詰めで暮らしている。夫の連れ子との不和を抱えながらも再婚6年目。不妊治療でやっと授かった次男のトイレトレーニングに追われつつ日々を過ごしている。

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