離婚訴訟を早期に解決する和解案の実態とは?

Currency.

離婚調停が不成立に終わった場合、離婚訴訟になることがあります。裁判離婚では法律上に定められた離婚の原因がありかどうか審議をして判決を出します。しかしながら全て訴訟を提起した案件が判決をもって終了かといえば、実は「訴訟上の和解」という方法により途中で終了するケースが圧倒的に多いのです。

「訴訟上の和解」では原告・被告双方がお互いの主張を譲歩しあって、合意により訴訟を終了させるのです。今回はその和解案について見ていきましょう。

■和解離婚とは

「訴訟上の和解」で合意して離婚することを「和解離婚」と言います。民事訴訟では勝ち負けより、お金や権利といった実質的な利益を獲得することを主眼におきます。そのため裁判の中でも和解はかなりの比率を占めています。

長らく裁判を続ければ費用もかさみ、精神的にもかなり大きな負担になります。そこで裁判所では原告・被告の主張を踏まえて和解案を作成します。双方が和解案に合意すれば和解調書が作成されますが、必ずしも和解に応じる必要はありません。どちらかが同意しなければ裁判は続き、最終的に判決が下されます。

■和解証書の効力

こうして作成された「和解調書」以外に「和解調書抄本」が裁判所で作成されます。和解成立後に調書が作成された日から10日以内に市役所に「和解調書抄本」と「離婚届」を提出して正式に離婚手続きをします。

「和解証書」は裁判所が出した判決と同等の効力つまり強制力があります。和解しておきながら実行しない場合は、強制執行に打って出ることも可能です。裁判所は法律に照らして、社会通念条も妥当と言える和解案を作成します。仮にそれを蹴って和解せず裁判を継続したところで、和解案よりも好条件で勝訴する可能性はほとんどありません。つまり和解に持ち込んだ方が双方にもメリットがあるということです。

■和解勧告

感情的にも納得いかない内容であっても和解勧告を受け入れた方が得策です。しかし、和解を受け入れるかどうかはそれぞれの判断です。内容的に全ての和解案が公平だとは限りません。例えが遺産相続問題では相続人が多ければ、多数派に配慮した和解案になることもあります。公正性を重視するあまり法的根拠が曖昧になることも。

もし裁判所から和解案が出てどうするか迷う時は、離婚訴訟を多く手がけている弁護士に相談してみましょう。一般に裁判官が出した和解案を蹴って裁判を継続するようアドバスをする弁護士はほぼいないでしょう。弁護士も裁判官に下手に抵抗することはその後の仕事をする上で得策ではないからです。

■和解案の内容

和解案に盛り込まれる内容は、財産分与・慰謝料・親権・養育費・面会交流・年金分割・婚姻費用分担など。最終的には夫婦の合意で決めて和解条項に記載されます。

和解離婚では場合によっては「和解金」が支払われることがあります。例えば、離婚を請求された方が早期に離婚に応じ代わりに和解金を求めるケース。特に不貞行為はないが、和解金名目の金銭を支払うことで早期に離婚に応じるケース。

「和解金」はこれ以上訴訟の長期化を避けるために、解決金として離婚請求した方から支払われることがあります。

■和解案で離婚をするメリット

離婚裁判の判決を待っていたら1 年以上はかかります。一方、和解離婚で双方が合意に至れば、訴訟を早期に終わらせることができます。和解で離婚をする方が判決よりも有利な条件で離婚できる可能性があります。その一例が慰謝料や養育費の分割払いや減額です。通常これらに費用は一括払いが原則です。

和解離婚と協議離婚の違いは、和解離婚は和解内容が和解調書に記載された時点、協議離婚は離婚届が役場に受理された時点となっています。

☆まとめ

裁判離婚の和解案についてまとめました。裁判は長期にわたり費用も時間もかかりますが、肉体的にも精神的にも負担は大きくなります。なるべく良い条件で裁判を終結させるのが和解案なのです。裁判で離婚を考えている方には、和解離婚を検討してみてはいかがでしょうか。

(文/ルーミス 画像/123RF)

シングルマザー向けの有益な情報をメルマガ配信します(無料)
メールマガジン登録はこちら