パート勤務の方が離婚の際に知っておきたい年金の話

夫の会社の扶養に入っていた方は「年金分割」の制度を知っておくと将来もらえる年金受給額が増える可能性があることはご存知ですか? 今回は、離婚の際に知っておきたい年金のあれこれについてまとめました。

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離婚の際には様々な手続きが必要になりますが、その中でも重要なものの一つが年金に関するものです。会社に勤めている場合は、担当部署に離婚の旨を報告すれば手続きをサポートしてもらえますが、パート勤務の場合は自分自身で役所に出向いたりして手続きを行わなければなりません。

 

また、夫の会社の扶養に入っていた方は「年金分割」の制度を知っておくと将来もらえる年金受給額が増える可能性があることはご存知ですか? 今回は、離婚の際に知っておきたい年金のあれこれについてまとめました。

 

■国民年金への加入手続きについて

 

・元夫の扶養に入っていた場合

 

これまで夫の扶養に入っていた方は、夫の会社の厚生年金から外れるために国民年金への加入が必要になります。この際できるだけ早めにアクションしておきたいのが、夫の会社から「資格喪失証明書」を取得しておくことです。

 

国民年金は、夫の扶養から外れた後もしくは離婚が成立した日のうち早い方から数えて14日以内に加入手続きを行わなければなりません。この際必要となる提出書類の一つが、夫の勤め先から発行される「資格喪失証明書」です。

 

会社からの発行が遅い場合や、夫がルーズで会社に伝えてくれない可能性も考えられるので、扶養を外れる時期もしくは離婚成立の目処がついた時点で早めに会社側に発行を依頼しておきましょう。

 

・元から国民年金に加入していた場合

 

夫が自営業等だった場合は、すでに国民年金に加入している方もいらっしゃるかと思います。この場合、世帯変更等の手続きは特に行う必要はありません。また、マイナンバーと基礎年金番号が紐づいている方は、旧姓に戻ることによる氏名変更等の手続きも必要はありません。ちなみに、この2つが紐付いているかどうかは、「ねんきんネット」のホームページもしくは年金事務所にて確認ができます。

 

離婚によって引っ越しを伴う際は、転居先の役所にて住所変更手続きを行いましょう。

 

■納付記録を分け合う「年金分割」制度とは?

 

結婚期間中は、夫の方が稼ぎが多かったとしても妻が家事や育児を家庭で支えていたというケースがよくあります。最近は、専業主婦の家庭における役割の重要性が法的にも認められつつあり、財産分与ではそれぞれ1/2ずつ平等に分け合うことが基本になっています。

 

年金についても、いくら扶養に入っていたとはいえこれまで積み立てた厚生年金が離婚によってゼロになってしまうのは妻にとってみれば不公平と言えます。

 

これを解消するのが、婚姻期間中の年金記録を分け合う「年金分割」です。ちなみに、この制度の対象となるのは「厚生年金」なので夫が自営業で国民年金に加入している場合は、年金分割制度の対象となりません。

 

按分の割合は基本的に夫婦で合意したものとなります。もしも双方で合意できないでも、扶養されていた妻が請求をすれば、2008年4月1日以降の婚姻期間中に納めた厚生年金について、半分を受給できる「3号分割」と呼ばれる制度があります。合意による分割であれば婚姻期間全体を対象とできますが、3号分割の場合は2008年4月1日以降の婚姻期間に限定されるので、その点は注意しましょう。

 

また、年金分割は離婚後2年以内までであれば行えます。つい先延ばしにしたくなってしまうかもしれませんが、合意分割を目指す場合、元夫との協議が難航する可能性もあります。できる限り早めに話し合いを開始して手続きを済ませましょう。

 

☆まとめ

 

これまで扶養に入っていた場合、国民年金に加入すると支出が大きく増えます。その上、手続きで役所に出向いたりするとあってあまり気が進まないかもしれませんが、国民年金を滞納すると遺族年金の受給などにも影響するため、子供がいるシングルマザーにとっては加入のタイミングは特に注意したいところです。

 

将来受給できる年金額が増える可能性のある「年金分割」の制度はしっかり活用しつつ、できるだけスムーズに手続きを済ませてしまいましょう。

 

 

(文/こまち 画像/123RF)

 

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