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Dr.杉山伸子コラム たいせつな体の話vol.14 よい睡眠で、免疫機能を高めましょう

新型コロナウイルス感染症の流行の影響で、睡眠時間が短くなっていませんか。そもそも、世界的に見ると日本人の睡眠時間は圧倒的に短く、とくに女性はOECD諸国のなかでほぼ最下位です。2018年の調査報告によると、日本人女性の平均睡眠時間は米国女性にくらべると1時間も短いのです。

最近、以前より睡眠時間が短くなっている方は、睡眠不足がさらに蓄積されているかもしれません。体調に影響が出ていないか、注意が必要です。

■睡眠時間が足りないと、病気にかかりやすい

睡眠不足は、風邪などの病気にかかりやすいことが分かっています。睡眠中の自律神経やホルモンのバランスが、免疫機能を維持・強化するのに適しているからと考えられています。

新型コロナウイルス感染症には、特効薬がありません。今年中にはワクチンの接種も始まる見込みですが、ワクチンによって流行を抑えられるようになるまでにはまだ時間がかかるでしょう。新型コロナウイルスは誰でも感染する可能性があります。なるべく感染しないように、感染しても重症にならないように免疫機能を高めておきましょう。

そのためにも、毎日7~8時間の睡眠時間を確保しましょう。お子さんの場合には、それ以上に長い睡眠時間が必要です。

なお、自分にとって最適な睡眠時間は人によって異なります。毎朝スッキリ目覚めることができていれば、睡眠時間はだいたい足りています。逆に、眠気が残っている場合は睡眠不足です。睡眠不足を解消できるよう、生活リズムを見直しましょう。

■病気を早く治すためにも、睡眠をしっかりとる

ところで皆さんは、風邪をひいたり体調を崩したりすると、何時間寝ても眠気が取れないことを経験したことはありませんか。

風邪をひくと、多くの免疫担当細胞がウイルスの排除のために働きます。これら免疫担当細胞の修復などは、眠っているときに盛んに行われます。体調を崩したときの眠気は、カラダを元の状態に戻すために睡眠・休養が必要だと訴えているサインです。しっかり休み、十分な睡眠をとりましょう。その方がはやく元気な状態に戻れます。

■睡眠の効果を最大限にするために、よい睡眠をとる

とは言われても、睡眠時間をなかなか確保できないという方が多いでしょう。でも、あきらめないでください。睡眠にとって大切なのは、その時間だけではありません。睡眠の質も重要です。質のよい睡眠とは、最初のノンレム睡眠が充分に深いことです。最初のノンレム睡眠は、眠ってすぐの90分間に現れます。身体の疲労回復にも役立つ成長ホルモンが分泌され、免疫機能の維持・強化にも重要な時間帯です。

◎「よい睡眠」をとるためのポイント

1. 毎朝、同じ時刻に起きる

2. 起きたら太陽の光を浴び、概日リズムをリセットする

3. 昼間に適度な運動を取り入れる

4. 昼寝をするなら、午後3時までに20~30分

5. 眠る90分ほど前に入浴する

6. 寝室を快適にする

7. 寝る前は、テレビやスマートフォンの画面から出るブルーライトを避ける

8. 眠くなってから布団に入る。どうしても眠くないときに頑張らない

■睡眠は、リズムが大切です。

毎日同じ時刻に起き、同じ時刻に眠ることでリズムが整います。人間の体は、概日リズムが24時間より少し長いので、1日24時間という地球のリズムに合わせる必要があります。体の概日リズムをリセットさせるのに効果的なのが太陽の光です。朝起きたら、太陽の光を浴び朝食を食べて、体に朝だと知らせてあげましょう。

「赤ちゃんは、手足が温かくなると眠るサイン」といわれています。赤ちゃんの手足が温かくなるのは、手足の血管を拡張させて深部体温を下げているときです。深部体温が下がるタイミングに合わせて眠ると、良い睡眠が得られるのです。大人も同じです。眠る90分ほど前に入浴して深部体温が上げれば、その後下がっていきますから、眠りにつきやすくなります。

靴下をはいていると熱の発散を妨げてしまうので、深部体温がうまく下がりません。靴下は脱いで寝ましょう。代わりに、体が冷たいと感じないように、お布団の中を29~34度に保っておきましょう。

また、寝室を快適にするためには、温度や明るさに注意しましょう。部屋の温度は心地よい温度に調整します。明るさは、不安にならない程度に暗くしましょう。照明の色は暖色系の方がよいといわれています。自分がリラックスできるような音楽や香りを選び、環境を整えることもおすすめです。

緊急事態宣言が再び発出され、コロナ禍におけるストレスもたまりがちです。ストレスは寝つきの悪さなどの原因にもなりますが、ストレスがあるときこそ睡眠をしっかりとる必要があります。

今日ご紹介したように、免疫機能にとっても睡眠は大切です。日々の生活を振り返って、できるところから「よい睡眠」をとるためのポイントを取り入れていきましょう。

最後に、睡眠の問題には睡眠不足のほかに睡眠障害があります。睡眠障害には、不眠症や過眠症、ナルコレプシー、概日リズム睡眠障害などがあります。睡眠障害の診断には、専門家の診察が欠かせません。「よい睡眠」を心がけても、十分に眠れない方や昼間の眠気が取れない方、いつもの眠りとは違うと思う点がある方は、医師に相談なさってください。

【このコラムの執筆者プロフィール】

杉山伸子さん

日本産科婦人科学会認定産婦人科専門医

日本女性心身医学会認定医

日本医師会認定産業医

Mimosa代表

【ホームページ・お問い合わせ先】

https://mimosa-donna.net/

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カテゴリ:Dr.杉山伸子コラム

日本産科婦人科学会認定産婦人科専門医 日本女性心身医学会認定医 日本医師会認定産業医 Mimosa代表

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