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Dr.杉山伸子コラム たいせつな体の話vol.13 避妊について、考えておきませんか?

パートナーができたけど、「子どもは望んでいない」「妊娠はもう少し先に」とお考えの方もいらっしゃることでしょう。そのときに大切になってくるのが、避妊です。今回は、具体的な避妊法、日本人の避妊の実際、避妊法の選び方についてご紹介します。

あなたが、いま、避妊に失敗してしまったという場合には? 緊急避妊という方法があります。気になるセックスから72時間以内に服用すれば妊娠する可能性を85%程度低くすることができます。

セックスからできるだけ時間が経っていないうちに服用する方が、妊娠を防ぐ効果がより期待できます。なるべく早く産婦人科を受診してください。費用は数千円~2万円程度です。

この方法はあくまでも緊急的な方法です。以下に説明する避妊法を確実に行うことを優先しましょう。また、緊急避妊薬を服用してから3週間たっても月経が来ない場合や出血の状態がいつもと異なる場合には、妊娠検査薬で妊娠していないか確認しましょう。

■日本で使える避妊法にはどんなものがあるの? 

現在、日本で使える避妊法を見てみましょう。

このうち、医療機関の受診が必要なものは、IUS・IUD・ピル・避妊手術です。費用は、いずれも保険診療ではないため、医療機関によって異なります。一方で、コンドームはドラッグストアやコンビニエンスストアでも購入でき、手軽に入手できます。

女性主体の避妊法としては、IUSやIUD、ピルがあります。コンドームは男性主体の避妊法です(女性が装着する女性用コンドームもありますが、普及していません)。リズム法は、女性自身が自分の月経周期を把握しなければなりません。

IUSやピルは、女性ホルモンを含んでいるため、副作用が出る可能性があります。同時に、月経量が減る・月経痛が軽くなる・月経が順調になる(ピルのみ)などの月経トラブルが軽減されるというメリットもあります。

■日本で最も使われている避妊法はどれ?

平成27年に実施された第15回出生動向基本調査(*)によると、日本における夫婦間の避妊法として最も多いのがコンドームで全体の77.4%を占めていました。二番目に多い回答が性交中絶(腟外射精)で、17.7%でした。特に妻の年齢が30代後半以降の夫婦に多い傾向があります。なお、腟外射精は、避妊法とはよべない不確実な方法です。

(*:国立社会保障・人口問題研究所調べ:

http://www.ipss.go.jp/ps-doukou/j/doukou15/gaiyou15html/NFS15G_html08.html#h3%202-3-1)

一方で、経口避妊薬(ピル)で避妊している女性は20代では4%代でしたが、全体では2.3%とまだ少数派です。

■避妊法、どうやって選べばよいの?

最適の避妊法は、あなた自身の状況によって異なります。メリット・デメリットを検討したうえで選びましょう。

◎絶対妊娠したくないなら

失敗率が低いものを選びましょう。避妊手術を除けば、IUSが最も失敗率が低いです。IUSは挿入時の費用はかかりますが、一度入れると最大5年間は有効で、毎日の内服などの手間もありません。

◎コスパ重視なら

セックスの頻度が低い場合は、その都度コンドームを確実に使用するのがよいでしょう。ただし、失敗率はピルやIUSより高いため、注意が必要です。正しい方法で装着しましょう。くれぐれも、「パートナーがいざという時に装着してくれない」ということがないように。

定期的なセックスがある場合は、ピルではなくIUSを検討しましょう。ピルは毎月2000~3000円かかります。IUSは数万円かかりますが、1度つけると最大5年間有効です。長い目で見るとIUSの方が安くなる場合があります。

◎日ごろの手間を極力減らしたいなら

ピルは毎日飲む必要があります。コンドームは毎回装着する必要があります。リズム法の場合は、月経周期の把握が必要です。IUSやIUDは、器具を挿入してからは、薬の飲み忘れなどの心配はいりません。ただし、有効期間後に産婦人科ではずしてもらうのを忘れないようにしましょう。

◎月経トラブルでお悩みなら

IUSやピルは、月経量が減るなどのメリットがあります。ピルの場合、月経周期も規則的になるため、体調管理もしやすくなります。ただ、あなたが月経トラブルでお悩みの場合、避妊の相談の前に、その月経トラブルについて産婦人科医と相談なさってください。治療するべき病気が隠れているかもしれません。

最後に、それぞれの避妊法について、分かりやすく解説してくれているサイトをご紹介します。避妊法を選択する際に、参考になさってください。

■避妊全般(主に、ピルについて)

・避妊のススメ:https://www.hininno-susume.jp/ja

・あなたが選ぶ避妊スタイル:http://www.hinin-style.jp/

IUSについて

・ミレーナ®:https://whc.bayer.jp/mirena/mirena/index.html

コンドームについて

・オカモトラバーズ研究所:https://lovers-labo.jp/

・オカモトスクール:http://www.okamoto-school.com/

依然として、日本での避妊法の主流はコンドームです。コンドームは、性感染症を予防でき、手軽に入手できるメリットがあります。しかし、男性主体の避妊法であることは否めません。妊娠・出産するのは、女性です。女性がもっと主体的に、セックスするかどうか、避妊するかどうか、どの避妊法を使うかを選べるようになってほしいと強く願っています。

セックスに乗り気でないとき、避妊してほしいとき、パートナーにあなたの気持ちを正直に伝えてみてください。お互いが安心して楽しめるセックスができるよう、パートナーと安心して使える避妊法を実践しましょう。

【このコラムの執筆者プロフィール】

杉山伸子さん

日本産科婦人科学会認定産婦人科専門医

日本女性心身医学会認定医

日本医師会認定産業医

Mimosa代表

【ホームページ・お問い合わせ先】

https://mimosa-donna.net/

カテゴリ:Dr.杉山伸子コラム

日本産科婦人科学会認定産婦人科専門医 日本女性心身医学会認定医 日本医師会認定産業医 Mimosa代表

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