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Dr.杉山伸子コラム

Dr.杉山伸子コラム たいせつな体の話vol.5 外出がままならないときでも、正しい情報を入手することで、健康の不安を少しでも減らしましょう

新型コロナウイルス感染症の拡大に伴い、緊急事態宣言が出されています(2020年4月20日現在、全国に対して)。この記事を読まれている方も、外出の自粛が要請され、ご自宅で不安な日々を過ごされていらっしゃるかもしれません。

このような状況では、ちょっとした体の不調がいつもより大きな不安を招きかねません。こと健康に関しては、正しい情報を得ることで、不安を軽減させるのはもちろん、必要であれば治療を受けることが重要です。

今回は、正しい医療情報を入手するためのポイントをご紹介します。

■インターネットで、医療情報を検索するときに気を付けたいこと

インターネットやスマートフォンの普及により、多くの人がインターネットで情報を入手するようになりました。医療情報も例外ではありません。インターネットでは、書籍よりも情報の更新が迅速である一方、十分に吟味されていない内容も発信されやすく、提供される情報を利用する際には注意が必要です。

日本インターネット医療協議会では、インターネット上の医療情報の利用に関する手引きを公開し、注意喚起を行っています。

『日本インターネット上の医療情報の利用の手引き』(日本インターネット医療協議会HP)

https://www.jima.or.jp/riyoutebiki.html

この手引きでは、以下のとおり、ポイントを10点挙げています。

<どんな情報を利用するか…質の高い情報を利用する>

1.情報提供の主体が明確なサイトの情報を利用する

2.営利性のない情報を利用する

3.客観的な裏付けがある科学的な情報を利用する

4.公共の医療機関、公的研究機関により提供される医療情報を主に利用する

5.常に新しい情報を利用する

6.複数の情報源を比較検討する

<どう利用するか…情報利用は自己責任で>

7.情報の利用は自己責任が原則

8.疑問があれば、専門家のアドバイスを求める

<情報利用の結果は…自ら検証する気持ちで、よりよい情報共有を>

9.情報利用の結果を冷静に評価する

10.トラブルに遭ったときは、専門家に相談する

「どんな情報を利用するか」が最も基本的で大切な点です。どうすればよいか、新型コロナウイルス感染症に関する情報を例に、具体的にお示ししていきましょう。

■新型コロナウイルス感染症に関する正しい情報は、厚生労働省のサイトをチェック

新型コロナウイルス感染症についてなんらかの不安があったとき、どのような検索をしますか。「新型コロナ 症状」などと検索窓に入力するでしょうか。

現時点でのお勧めは、上記のポイント4に従うことです。すなわち、公的機関の代表である、厚生労働省のサイト内にある新型コロナウイルス感染症のページをまずチェックしましょう。

新型コロナウイルス感染症について(厚生労働省HP)

https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000164708_00001.html

このページには、政府から発信されている情報が集約されています。

一般の方向けの情報だけでなく、医療機関や検査機関への情報、検疫に関すること、融資や保険料などの猶予制度についても知ることができます。

新しい感染症であるため、科学的な根拠は乏しくならざるを得ません。それでも、限られた情報をもとに、感染症や公衆衛生の専門家が提言を行い、それに基づいた発表がされています。また、日々更新されています。

■妊娠中・妊活中の方は、産婦人科関連の学会ホームページをチェック

現時点では、妊娠中に新型コロナウイルスに感染しても、妊娠していない方と経過や重症度は変わらないとされています。流産や死産率、胎児の異常を起こしやすいという報告もありません。しかし、一般的に、妊娠中の感染症は重症化しやすいことがあるため、妊娠していないときより慎重な対応が望まれます。

上記でご紹介した厚生労働省のホームページには、「妊婦の方々へ」という項目がありますが、かなり下の方に記載されているため、スクロールをたくさんしなくては出てきません。その中のポイントはリーフレットにまとめられていますので、リンクを貼り付けておきます。まずは、これにしっかり目を通してください。

新型コロナウイルス感染症(COVID-19)対策 ~妊婦の方々へ~(厚生労働省HP)

https://www.mhlw.go.jp/content/11925000/000620977.pdf

医学系の学会も公的機関と考えることができます。産婦人科関連の学会でも、新型コロナウイルス感染症に関する情報を発表しています。学会から発信されている情報も、複数の専門家が検討したものであり、質の高い情報と言えるでしょう。

全般的な情報としては、日本産婦人科感染症学会が妊娠中・妊活中の方への情報を提供しています。随時更新されているので、ホームページをご確認ください。

日本産婦人科感染症学会、インフォメーション(日本産婦人科感染症学会HP)

http://jsidog.kenkyuukai.jp/information/information_detail.asp?id=101952

また、日本生殖医学会は、20年4月1日、不妊治療中の方に向けて、不妊治療の延期を推奨する声明を発表しました。

新型コロナウイルス感染症(COVID-19)に対する日本生殖医学会からの声明(日本生殖医学会HP)

http://www.jsrm.or.jp/announce/187.pdf

その根拠としては、妊婦において新型コロナウイルス感染症が重症化する可能性が指摘されていること、感染時に使用される治療薬として妊婦に禁忌の薬剤による治療が試行されていること、受診や医療行為に関連した感染の新たな発生のリスクを挙げています。

しかしながら、新型コロナウイルス感染症の治療成績や胎児への影響は分かっておらず、また妊婦における重症化がはっきりしているわけではありません。この時期に妊娠が判明した人が、妊娠を諦める必要はありません。

不妊治療に関する最新の情報は学会のホームページを参照してください。

日本生殖医学会

http://www.jsrm.or.jp/

■子どものことなら、小児科学会のホームページをチェック

もしかしたら、ご自分のことよりもお子さんのことに関する不安が強いかもしれません。小児科学会のホームページでは、子どもの安全と安心を高めるために、小児救急などの情報とともに新型コロナウイルス感染症に関する情報もまとめて掲載されています。

新型コロナウイルス感染症に関するQ&A、留守番をする子どもたちの安全を守るためのヒント、事故やメンタルヘルス、虐待などに関する情報もあります。余裕のあるときに、あらかじめチェックしておくことをお勧めします。

日本小児科学会、一般の皆さまへ(日本小児学会HP)

http://www.jpeds.or.jp/modules/general/index.php?content_id=1

「いいね!」をする前に、情報を吟味する癖をつけましょう。インターネットで目にするニュース、SNSなどで流れてきた情報は、すべてが正しいものとは限りません。公的機関が発表したものでしょうか。ただの噂でしょうか。

なんらかの根拠に基づいたものでしょうか。根拠のない予想でしょうか。公的機関のホームページ以外の情報は、「いいね!」を押したりシェアしたりする前に、その内容を吟味するように心がけましょう。

1発信元はどこか?誰か?:どこの誰による情報かはっきりしないものはスルー。

2いつ出された情報か?:日付が分からないもの、古いものはスルー。

3その情報の根拠は何か?データの引用元や取材対象者が明確に示されているか?:根拠がはっきりしないものはスルー。

この3点は、必ずチェックするようにしましょう。

新型コロナウイルス感染症についていえば、新しい情報に惑わされる必要はありません。手洗いと咳エチケット、外出の自粛が、感染予防の確実な方法です。確実な方法を確実に実施することを最優先してください。

健康面以外でお困りのことがある方は、あやふやな情報の真偽を気にしている暇はありません。ご自分が受けられる支援を見逃してはいませんか。厚生労働省のサイトを最後までしっかり読んでみましょう。

■外出できないときに、相談したいことがある女性たちへ

新型コロナウイルス感染症に関する相談は、ご自分がお住まいの自治体のホームページを確認しましょう。症状がある人、あるいはその他の相談窓口に関する情報を得ることができます。

その他の健康に関する相談について、女性に役立ちそうなものをピックアップしておきます。外出自粛の要請があっても、必要な医療は受けられます。医療が必要だと判断した場合は、医療機関を受診なさってください。

◎女性の健康全般について知りたいときには→ヘルスケアラボ

http://w-health.jp/

さまざまな女性の病気についての解説があり、セルフチェックもできます。

◎思いがけない妊娠をしたときには→全国妊娠SOSネットワーク

https://zenninnet-sos.org/

妊娠に関するQ&Aがある他、全国各地のにんしんSOSの窓口の一覧を見ることができます。

◎女性に対する暴力に関する相談窓口の一覧はこちら→男女共同参画・相談窓口一覧

http://www.gender.go.jp/policy/no_violence/vaw/consult.html

外出自粛要請のもと、女性への暴力が急増していることを危惧しています。助けを求めることを躊躇しないでください。非常に困難な状況ですが、信頼できる情報につながることで、少しでも皆さんの不安が軽減できますように。

【このコラムの執筆者プロフィール】
杉山伸子さん
日本産科婦人科学会認定産婦人科専門医
日本女性心身医学会認定医
日本医師会認定産業医
Mimosa代表
【ホームページ・お問い合わせ先】
https://mimosa-donna.net/

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カテゴリ:Dr.杉山伸子コラム

日本産科婦人科学会認定産婦人科専門医 日本女性心身医学会認定医 日本医師会認定産業医 Mimosa代表

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