あやちゃん先生の正しい離婚相談室⑤〜離婚したいのですが、経済力がないので不安です

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■道は無数にあります

 

Q:離婚したいのですが、経済力がないので不安です

 

A:離婚する前は、不安でいっぱいですよね。分かります。自分ひとりなら何とでもなりますが、子どもがいる場合には「ちゃんと育てていけられるのか」「守っていけられるのか」とても不安ですよね。でもね、道は無数にありますから、心配しすぎないでくださいね。それより離婚の際の考え方、お伝えしたいと思います。

 

まずふた通りに分けて考えましょうね。

 

DVとかで緊急性を要する場合。暴力は人の心を蝕んでいきます。DVを受けている人は「自分が怒らせてしまった」「自分が悪いんだ」「怒らなければ優しい人だから」と考えてしまいがちです。でもこれは大間違い! 貴女は悪くないし、暴力振るう人は、どんな事情があるにしろ悪いのです。

 

暴力を振るう人は、病気です。でも自分で自覚できないので、なかなか直せません。その犠牲に、貴女があることはないのですよ。貴女が怒らせてしまったのではなく、相手はそういう人なのです。それが分かったら、早くその場から離れてくださいね。そうしないと知らずに貴女の心は蝕まれ、いざ動こうと思っても動けるだけの気力が残ってないという最悪な状況に陥ってしまいます。

 

まずはいち早く、その場から脱出する。それからのことを考えるのは、その先でも大丈夫です。お身内で頼れる人がいるなら、迷わず甘えましょう。申し訳ないなんて考える必要はありません。元気になったら、恩返しはいくらでもできますから! まずは安全な場所に避難して、通常の平穏を確保しましょう。

 

もしお身内で頼れる人がいなければ、行政によっては母子のシェルターもあるので相談してみましょう。その地域がシェルターを持っていなくても、ある地域に繋いでくれます。勇気を出して、相談してみてくださいね。そしてお相手に見つからないように、いつでも脱出できるよう貴重品はまとめておきましょう。

 

離婚したいけど、緊急性はまだない場合。この時には、まず現状を把握しましょう。貯金がどれくらいあるのか、自分にはどんなスキルがあるのか、子どもにどれだけのお金がかかるのか、身内が頼れるのか、子供の年齢から仕事の時間は制約されないのか、自分はどんなことをしていきたいのか。現状を把握するだけでも、やらなきゃいけないことはいっぱいですね。でも楽しい作業でしょう?

 

そして暫く社会と離れていた場合、まずはちょっと働いてみましょう。お家で悶々と離婚のことを考えていた毎日から、ちょっと広い世界に出てみましょう。迷っていた気持ちも、明確になってくるかもしれませんよ。

 

お相手の「嫌だな……」と思うことばかりの毎日だと、広い視野で物事を考えられません。でもちょっと環境を変えてみると、働いて稼ぎ続ける大変さに気づいて感謝ができたり、あるいは「やっぱり自由を手にいれたい」と思えたり、靄のかかった気持ちが、はっきりしてくるはずです。

 

離婚するときは、200%離婚しか有りえない! そう確信してからにしましょうね。DV等の緊急性がない場合には、離婚はいつだって、どのタイミングだってできるのです。決心して離婚したとしても、長い人生いろいろ有ります。その時に心の支えになるのは、200%思えたかどうかということ。これ以外の選択肢はなかった、そう確信できることでこれから先のことも乗り越えられるのです。だからこそ、そこまで確信できるまで早まってはダメ。環境を変えて、広い視野で、社会と関わりつつ自分と向き合っていきましょう。そうすれば必ず答えは出てきます。

 

そうしてやっぱり離婚だなと確信が持てたら、次はどのタイミングでアクションを起こすかですね。やはり離婚には、お金の問題はつきもの。許されるなら、経済的自立を確保してからにしましょう。お子さんのためにも、ここはぐっと我慢ですよ。そしてこの間に、どのあたりに住むのがいいのか、どれくらいかかるのかもリサーチ。下準備は進めていきましょうね。

 

お仕事の内容も、あまり拘らずに考えていきましょう。

 

望まずでも生活のために、お弁当屋さんで働いたお母さんがいました。彼女は料理が嫌いで企画とかが好きだったのですが、そんな満たされた仕事はなかったので、仕方がなく苦手な料理の仕事をしました。でもその仕事に慣れたころ、本社に積極的に企画書を提出していき、最終的にはお弁当を作る現場から、本部の企画室に配属された例もあります。

 

美大を出た訳でも習った訳でもありませんが、絵を描くことが好きな女性は、自分で描いたイラストをポストカードにしていたら、結局それがお仕事になっていきました。

 

わたしも法律なんて、全く無縁な生活でした。考えたこともなく、ただ離婚の際の弁護士の先生からのアドバイスで司法書士になりました。

 

人生なんて、どのようにでも転がるもの。せっかく離婚という選択をするのなら、とにかく自由に、そして今までの拘りを捨てて進んでみましょう。

大丈夫、貴女の前には無数の道があります。どの道を選んでも「幸せ」につながる道。信じで進みましょう。

 

プロフィール

太田垣 章子(おおたがき あやこ)さん
章司法書士事務所代表 http://www.ohtagaki.jp

専業主婦で子どもを出産直後に離婚を決意。生後6ヶ月の子どもをつれて実家に出戻り。そこから働きながら子育てしながら勉強して、平成13年、司法書士試験に合格。苦節6年、極貧生活での受験時代でした。
自身の経験から、離婚相談もたくさん受けています。法的な部分だけではなく、心に寄り添ったサポートを心がけ、依頼者の方が元気に前を向いてくれるよう日々がんばっています。頼られるとがんばっちゃうタイプ。どんどんご質問くださいね。法的なことに限らず、何でも大丈夫ですよ。
皆さんからのご質問お待ちしております。