しばはし聡子コラム

【経験談】面会交流に前向きになれるまで(前編)

シンママStyle編集部

 

離婚後の面会交流。みなさんどのようにしていますか。離婚の理由は夫婦によってそれぞれ。

離婚しても子どもを交えて家族旅行に行く人、顔を合わせて話すことはするけど一緒に行動はしない人、メールのみやりとりをする人、最低限決められた面会交流のみを行っている人、全く連絡も取っていない人、子どもも会わせていない人、いろんなケースがあるのではないでしょうか。

 

そんななか、今回は面会交流に後ろ向きだった離婚初期から前向きになれた自身の実体験をお伝えいたします。まずは離婚直後、面会交流に極めてネガティブだった頃を振り返ります。

 

■離婚すれば関わらなくて済むと思っていた誤算

みなさん、離婚すれば夫婦の縁が切れて元夫やその親族とは二度と関わらなくて済むと思っていませんか。私も同様でした。しかしながら、離婚後も面会交流というものがあるんですよね。

 

調停の際に面会交流の回数を決めたものの、離婚の渦中は目の前のことで頭がいっぱいで、離婚後のことまで考えられずに、いざ面会交流を行うとなるとどのように始めればいいのか心構えができていなかったというのが正直なところでした。

 

◆こじれた相手と連絡を取る困難さ

弁護士を交えた調停離婚だったため、別居直後から離婚まで連絡はすべて弁護士経由。当人同士で連絡を取り合うことはなく、夫から連絡が来ても返事をせずに弁護士に任せるといった状況でした。

 

しかし調停が終われば弁護士は不在。こじれた相手と連絡を取ることなど全く覚悟ができておらず、結果してこちらからは連絡をしないという方法を選択をしました。

 

◆憤りを見せる元夫との関係は悪循環

決められた面会交流に対して連絡をしないがゆえに、しびれを切らした元夫からは憤りのメールが。そのメールを見ると怖くて捨ててしまい、返事もしないという悪循環がしばらく続きました。

 

とはいえ、あまりに無視を続けるのも怖くなり、やっとの思いで迎えにくる日時を決めるやりとりを終えると、力を使い果たし疲れがどっと押し寄せるとともに、当日が来ることへの嫌悪感が隠し切れませんでした。

きっと不安定な私の様子に当時小学校4年生だった息子は気づいていたことでしょう。

 

■面会交流当日の状況

当日になると予定時間前にインターホンを鳴らす元夫。インターホンから聞こえる声やモニターに映る表情に嫌悪感で応答することができません。

息子に「来たから行ったら?」とぶっきら棒に伝えたことを今でも覚えています。空気を読んだ息子は何も言わずにそっと玄関へ向かい「行ってきます」も言わずに出て行きました。

完全にいなくなったことを確認し玄関の鍵をしめ、なんでこんな思いをしてまで会わせなくてはいけないのだろうと頭の中は疑問だらけでした。

 

◆異様な空気に包まれる食卓

息子が帰ってきてインターホンを鳴らすと、元夫も一緒にいるのではないかと勘ぐり、鍵をあけるとすぐにリビングに戻り、面会交流がまるでなかったかのような夕食の支度をしました。

「どうだった?」ともなにも聞こうとしない私の様子を見て、息子も面会交流中の出来事をなにひとつ話すこともなく夕食を済ます、そんな異様な空気の流れる食卓でした。

 

◆元夫への対応で再び悪循環に

面会交流後、元夫から様子を報告するメールが届きました。

「成長していて驚いた」「一緒に過ごして家族の大切さをあらためて感じた」など元夫の気持ちを連ねた内容を見て、私が返したメールは、「あなたがどう思っているということには関心がないのでメールは要件のみにしてください」といった内容でした。

 

すると、元夫も黙ってはいられません。「そんな対応をするならこちらにも考えがある」といった宣戦布告のメールが届くといった悪循環が繰り返されていくのでした。今思えば、悪循環の発端は私にあったのかもしれません。

 

■子どもの気持ちは二の次に

当時は子どもがどんな気持ちでいるかということに全く配慮がありませんでした。

元夫の悪口だけは言わなかったものの、自分が辛いから、自分が関わりたくないからという思い一心で、できるだけ排除するためにはどうしたらいいか、そんなことばかり考えていました。

 

◆子どもが行きたくないと言っている

離婚して初めての夏。元夫から「実家に息子を連れて行きたい」と連絡がありました。

本心では行かせたくありませんでした。元々仲が良かった嫁姑関係でしたが、ちょっとしたボタンのかけ違いで義母は私を敵視していると思い込んでしまっていたからです。

 

息子に「パパの実家に遊びに行きたい?」と聞くと「別に行きたくない」と。その返事を鵜呑みにして「行きたくないと言っているので行かせません」と即答。疑心に思った元夫は「そんなはずはない」と押し問答になり、連れて行かないという結果になりました。

 

今思い返せば、「行きたい?」と聞くのではなく「行っておいで」と後押ししてあげればよかったのでしょう。しかし、あの頃はそんな配慮はできず、子どもが気を使って行きたくないと言っていることを見抜くことはできませんでした。

 

■私情と親子関係を混同していたことを後悔

離婚直後は特に、自分自身の元夫への葛藤が高いがゆえに、自分の感情と親子関係を切り離して考えることが全くできませんでした。私が会わせたくないのだから子どもも父親に会わなくていい。離婚したのだからもう赤の他人である。そんなふうに考えていました。その間、子どもはどんな辛い思いでいたのでしょう。

 

そんな私があることを機に面会交流に前向きになれることがありました。それは離婚から1年ほど経った頃のことでした。この続きは、また次回後編でお伝えします。

 

 

<執筆者>

一般社団法人りむすび 共同養育コンサルタント しばはし聡子

1974年生まれ。慶應義塾大学法学部卒。自身の子連れ離婚経験を生かし当事者支援として「一般社団法人りむすび」を設立。「離婚しても親はふたり」共同養育普及に向けて離婚相談や講演・執筆活動中。http://www.rimusubi.com/

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カテゴリ:しばはし聡子コラム

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