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しばはし聡子コラム

子どもから父親を奪わない“共同養育”に感じる光。離婚するとひとり親になると思っていた

しばはし聡子

さまざまなカタチで離婚後も両親で子育てを行っているママの実体験を記事化したシリーズ。今回は、共同養育という考え方を知ることで離婚への不安が払拭されたママをインタビューしました。

■共同養育をするようになった経緯をお聞かせください。

離婚したい気持ちは数年前から決まっていたのですが、当時は離婚するとひとり親になると思っていたので、子どもたちから父親を奪ってしまうことが心配で踏み切れずにいました。

弁護士に相談しても「離婚する覚悟がない」と言われたりしてモヤモヤする一方でした。経済面の不安もあったのでFPにも相談しました。ライフプランを作ったら、具体的な数字が見えたことで、頑張ればなんとかできるかもしれないという自立への希望が見えました。残る不安材料は子どもと父親の関係のことだけでした。

姓のことでも悩みました。「私は旧姓に戻したいけど子どもたちは変えたくない」と。そんななか、ネット検索をしていたときにりむすびのyoutubeにたどり着いたんです。そして、共同養育という考え方を知り、「私が求めていた情報はこれだ!」と悩みが一気にクリアになりました。

その後、「子どもは自分の所有物ではない」「相手の悪口は言わない」といった共同養育に向けた親の心得などを学んだり、グループワーク(りむすびコミュニティURL)で他のママやパパから「共同養育するためには争わない方がいい」「裁判所を使わずに協議がいい」など実体験に基づいた多くの情報を得られたのは大きかったです。

残すは夫に共同養育の考え方を知ってもらうばかり。私の説明ではわからないと夫が言い出したのをきっかけに、りむすびで説明を受けるよう促せたのもよかったですね。

こうして、夫婦ともに共同養育という考え方の共通認識を持ったうえで協議離婚したので、共同養育を始めるのはスムーズでしたね。話し合い(話し合いサポートURL)は第三者の専門家を交えたので感情的にならずに取り決めができてよかったです。ちなみに、姓は子どもも私も変えていません。仕事の時だけ旧姓を使っています。

■現在、どんなカタチで共同養育を行っていますか。

LINEで子どもたちの週末の予定などを共有しています。父親と子どもたちも直接やりとりしていますね。父親は同じ沿線に住んでおり、次男はほぼ毎週末父親の家に行っていますが、長男は部活や友達との約束で忙しいので会えるときに自転車で行ったりしています。宿泊も自由です。

元夫は大のアウトドア好き。離婚前と同様、週末には子どもたちをよく海やキャンプなどに連れて行ってくれています。つい先日は、子どもと海に行きたい夫、友達と海に行きたい長男の両方の希望を叶えるべく、元夫が長男の友達も連れて海に行ってきました。

我が家が離婚していることは友達にもママ友にもオープンなので、周囲もみな風通しのいい環境になっていますね。学校行事などもすべて一緒に行っていますし、運動会も今までと変わらず他の家族と一緒にお弁当を食べたりしています。

■お相手に望むことはありますか。

ここまで共同養育ができていると親同士の関係は円満に聞こえるかもしれませんが、直接会って話したりするとあまりいい状態にはならないんです。私自身のことはあまり聞かれたくなくて。メールやLINEで子どものことだけ連絡取り合う距離感がちょうどいい関係です。

子どもたちに対しては同居中も、いまもたくさん関わってくれているので、これからもいい関係を築き続けてくれるといいなと思います。

■共同養育はどんなメリットがありますか。

子どもにとっては父親が一緒に住んでいないだけで、他のことは変わらない環境にできているのはとてもよかったです。

もともと元夫は平日の帰りは夜遅かったので、実質物理的な面ではほとんど変わっていないかもしれません。夫婦仲が悪いところも見せないで済みますし、我が家は離婚して共同養育するという選択がよかったと感じています。

私は土日が終日仕事なので助かりますね。元夫は離婚してから自炊もするようになったみたいで、息子が「パパの肉じゃが美味しかった」って言っていたのには驚きました。子どもたちは留守番ができる年齢なので、私の都合で子どもたちを預けるということはしたことはありません。子どもたちが行きたいときに行くのが一番ですね。

■子どもに対して心がけてることはありますか。

子どもたちには、ひとりの人格として尊重するように心がけています。父親を思う気持ちは彼ら自身のものだから大事にしてほしいですね。

私自身、元夫と直接会うことは(←のは)正直なところ後ろ向きではありますが、子どもが望むときは受け入れなくてはと思っています。

先日、次男が誕生日のときに「みんなでイチゴ狩りに行きたい」と言ってきたんですよね。私が露骨に嫌そうにしたら「子どもを産んだ責任がある」と言い返されました。はっきり言われてハッと気付かされ、あわてて「ハイ! わかりました。行かせていただきます」と返事をしました。

あと、離婚についてタブーがない環境にしています。私があまり隠し事をしないので、結果としてそうなっている感じかもしれません。時折息子たちが私を離婚ネタでいじってくることもあります。

■これからの夢やビジョンがあれば教えてください。

子どもたちが大学卒業するまでは住まいを変えないことで離婚の取り決めをしているので、その間たくさん愛情を注ぎ続けたいです。

そして、いまのうちから私自身さらに経済力をパワーアップしていきたいですね。現在、ネイル・エステサロンの開業独立に向け勉強中です。技術だけではなく、起業や経営のノウハウも学び土台をつくっている最中です。いずれは地元で開業する夢もあります。子どもたちも応援してくれているので必ず実現させます。

■離婚を考える人へメッセージ

私は離婚を考え始めてから8年、具体的に準備をしてから2年という年月をじっくりかけて離婚しました。子どもがいる場合は自分だけの人生では済まされません。後悔しないためにもあまり焦らない方がいいと思います。

私がいつも大切に思っているのが、「自分らしく笑っていたい」ということ。離婚を迷っているときは、自分らしくもなく笑えてもいませんでした。なので、離婚したことは私自身にとってはプラスに働きました。離婚して1年経ち、自分自身至らなかったことなど反省する点が見えたのも今後の成長の糧になります。

ただ、私は結婚したことも後悔してないですし、元夫に対しては母にさせてくれたことを感謝しています。

私のまわりのママ友は、「信子のやり方いいよね」って言ってくれています。離婚を推奨することはありませんが、万が一離婚したとしても共同養育を選択する輪が広まっていけばうれしいですね。

<執筆者>

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一般社団法人りむすび 共同養育コンサルタント しばはし聡子

1974年生まれ。慶應義塾大学法学部卒。自身の子連れ離婚経験を生かし当事者支援として「一般社団法人りむすび」を設立。「離婚しても親はふたり」共同養育普及に向けて離婚相談・面会交流支援やコミュニティ運営および講演・執筆活動中。

*りむすび公式サイト:http://www.rimusubi.com/


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カテゴリ:しばはし聡子コラム

しばはし聡子
一般社団法人りむすび 共同養育コンサルタント しばはし聡子 1974年生まれ。慶應義塾大学法学部卒。自身の子連れ離婚経験を生かし当事者支援として「一般社団法人りむすび」を設立。「離婚しても親はふたり」共同養育普及に向けて離婚相談や講演・執筆活動中。 *別居パパママ相互理解のオンラインサロン「りむすびコミュニティ」 http://www.rimusubi.com/community

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