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しばはし聡子コラム

【インタビュー】「2度の子連れ離婚を経て 父子交流の有無を両方経験し感じること」

しばはし聡子

さまざまなカタチで離婚後も両親で子育てを行っているママの実体験を記事化したシリーズ。今回は、2度の子連れ離婚を経験し、父親との関わりの必要性を語るママを直撃インタビューしました。

■ご結婚を2回経験されお子さんがいらっしゃるとのこと、ぜひ経緯をお聞かせください。

最初の結婚で娘を授かりましたが、娘が3歳のときに離婚しました。離婚後しばらくは、娘を父親と2人で会わせていました。その後、1年後に私が再婚したんです。娘もパパがほしいと言っていたのでよいタイミングだと思い踏み切りました。

再婚後、しばらくして長男を授かったのですが、夫婦間のもつれから、息子が8歳のときに高校生の娘と息子を連れて、自宅から徒歩10分程度の場所へ引っ越し、離婚に至りました。

当時の仕事が自宅でピアノの講師をしていたため、仕事をやめるわけにはいかず、かといって、引っ越し先は狭くピアノを置くスペースがなかったので、夫が留守の間に自宅に戻りピアノの講師を続けていました。

昨年の頭に、23歳になった娘は家を出て自立。現在、私と息子の二人で暮らしています。

■離婚後、それぞれのお子さんと父親の関係はどのような感じですか。

私の再婚を機に、娘は実父とは会わなくなりました。というか、私が会わせなかったんですよね。新たな再婚相手が父親になるものだと思っていましたし、娘に父親として懐いてほしいという思いもありました。

時を経て、娘と実父が会うようになったのは、彼女が16歳になったときでした。私と娘が遊びに行く行き先を伝え、突然合流してもらったんです。前夫はそれまでの間、会いたかったと思いますが、私も前夫も再婚し新しい家庭を築いていたので、お互い遠慮があったのかもしれません。

再婚後の離婚では、幼かった息子は父親と会いたいという気持ちが強く、離婚直後から頻繁に交流していましたね。自宅の近くに義父母も住んでいるので、父親だけではなく祖父母との交流も続けています。今でもしょっちゅう泊まりに行ったり旅行に行ったりしています。

一方で、娘は新たな父親に対しては、実父でないこともあってか「会わない」という意志があり、離婚後一度も会っていません。本人の意思なので尊重しています。

■お相手とはどのような関わり方をしていますか。

最初の離婚で娘と父親を会わせなかったことへの後悔があったので、息子はいつでも会えるようにしなくてはという思いです。自分とは子どもに関する事務的な連絡のみをしています。連絡手段はメールやLINEですね。

離婚当初は元夫と関わるのは正直嫌で、連絡するのも苦痛でした。でも息子が中学に上がった頃にはだいぶ気持ちも落ち着きましたね。息子が大人になってきたことも、私の気持ちを和らげてくれました。それでも5年もかかりました。

今は学校行事などを息子が直接父親に伝えているので見に来ているようです。私は今のところ直接会わずに済んでいますが、いつか遭遇するかもしれませんね。

■お子さんと父親と交流をしていてよかったと思うことはありますか。

息子に関しては、男の子だからこそかもしれませんが、きちんと父親という存在を知っておくことができてとてもよかったと思っています。いずれ息子も父親になるわけですし。また元夫も父親としての背中を見せるといった役割を果たしてくれていると思います。

私だけでは父親役は賄えないですし、女性は感情的になりやすいので、父親が冷静にどーんと構えて息子と関わっている様子を、息子を通して聞くと、役割分担ができているメリットも感じます。

また、こういうことを言っていいかわかりませんが、父親と泊まりに行ってくれたりすると、自分に自由な時間ができるのはとても助かるので、今では「いつでも行っておいで」って思っていますね。

■お相手との関わりで心がけていることはありますか。

別居のときに、2回とも自分の気持ちや理由をきちんと相手に伝えないまま家を出たので、きっと元夫には「なんで出て行ったの?」という思いが今でもあるのではないかと思うんです。でも私自身は「責められるのはないか」と悩んでいたんです。

そんな思いでしたから、元夫とのやり取りがしんどいときもありましたが、過去のことをぶり返すことがないよう、子どもの親同士として一定の線引きをしながら、よい距離でやりとりすることを心がけています。

あとは、「ありがとうございます」は伝えるようにしていますね。もちろん敬語ですね。

■今後の人生や子育てに向けたビジョンを教えてください。

子育てについては、もう2人とも大きくなっているので「困ったときに助けて、聞かれたときに答えてあげられる関係性」を作るようにしています。子どもたちが自由に考え、自立していくことを見守るだけです。応援も過度にせず、あえて手をかけないこと、手を離すことが子どもの成長に大事なことだと思っています。

私自身の人生は…、もう1回結婚したいですね。友人からは「二度あることは三度あるから、辞めなさい」といわれますが、歳を重ねることで自分の至らなさも分かってきたので結婚を考えるようになったのだと思います。思いやれるように成長したのかなと。燃えるような恋愛ではなくても、人生の終わりを一緒にいる人と穏やかに過ごしたいですね。

■最後に、読者の方へ一言お願いします。

私は2回の離婚を通して、父親に会わせたこと、会わせなかったこと両方を経験しました。今は会わせている方が、「子どもが人を許す気持ち」を持つことができるように育つと感じます。

母親が父親を嫌って会わせることに後ろ向きな姿を見た子どもは、人を許さないことを覚えます。逆に会わせている姿を見れば、人を許すことを学ぶことができると思うんです。

相手と関わることがつらい気持ちもよく分かります。ただ、会わせないことをやめた方が自分も子どもも心が解放されます。そもそも夫婦のこじれは子どもには関係のないことですしね。

では、どうやったら前向きになれるかですが、私に関してはいろいろな場所へ出かけていろいろな人に会いました。元夫への許せない気持ちや子どもを会わせたくない気持ちばかりにとらわれず、趣味や興味のあることに没頭したり、好きな人と会ったりと他のことに気が向けば、つらいことの優先順位が下がってきます。

外気を吸って意識的に自分の気持ちを問題からそらせると自然に心も楽になりますし、また、新たなご縁が生まれるかもしれません。一歩踏み出してみてはいかがでしょうか。

<執筆者>



<執筆者>

一般社団法人りむすび 共同養育コンサルタント しばはし聡子

1974年生まれ。慶應義塾大学法学部卒。自身の子連れ離婚経験を生かし当事者支援として「一般社団法人りむすび」を設立。「離婚しても親はふたり」共同養育普及に向けて離婚相談や講演・執筆活動中。

*りむすび公式サイト:http://www.rimusubi.com/

*別居パパママ相互理解のオンラインサロン「りむすびコミュニティ」

http://www.rimusubi.com/community

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カテゴリ:しばはし聡子コラム

しばはし聡子
一般社団法人りむすび 共同養育コンサルタント しばはし聡子 1974年生まれ。慶應義塾大学法学部卒。自身の子連れ離婚経験を生かし当事者支援として「一般社団法人りむすび」を設立。「離婚しても親はふたり」共同養育普及に向けて離婚相談や講演・執筆活動中。 *別居パパママ相互理解のオンラインサロン「りむすびコミュニティ」 http://www.rimusubi.com/community

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