• HOME
  • コラム
  • Dr.杉山伸子コラム たいせつな体の話vol.10 【コロナ禍に負けない】ワクチンを接種して、あなたのお子さんを守りましょう

コラム

Dr.杉山伸子コラム たいせつな体の話vol.10 【コロナ禍に負けない】ワクチンを接種して、あなたのお子さんを守りましょう

新型コロナウイルス感染症の原因となるSARS-Co-V-2に対するワクチンの開発が進められています。ワクチンは、基礎研究から臨床試験、生産体制の整備などを考えると、開発には長い時間がかかるものですが、今回はあらゆる手段を尽くして急ピッチで進められています。

ワクチンによる予防接種には、受けた人がその感染症にかからないというメリット(個人防衛)と多くの人が予防接種を受けることで社会全体からその感染症が減るというメリット(社会防衛)があります。SARS-Co-V-2に対するワクチンへの期待は、保健衛生に関わる専門家だけでなく国際社会全体がこのメリットの大きさを評価していることの表れでしょう。

《ワクチンが感染症を予防できるワケ》

ワクチンとは、病原体あるいは細菌が出す毒素の病原性や毒性を弱めたり、なくしたりするものです。ワクチンを接種することで、体はその物質に特異的な免疫(抗体)を持つようになります。一度持った免疫は記憶され、実際に病原体が体の中に入ってきても、抗体をすばやくたくさん作って感染を防ぐことができます。

多くのワクチンが、記憶をしっかりつけるために複数回接種する必要があります。一方、インフルエンザワクチンは、その年に流行すると予測されるウイルス株に対する免疫をつけるために毎年接種します。

《小児期に接種が推奨されているワクチン》

今では、多くの感染症がワクチンで予防できるようになりました。日本小児科学会では、定期接種および任意接種として10をこえるワクチンの接種を推奨しています。

定期接種のワクチンでは、

・ヒブワクチン

・肺炎球菌結合型ワクチン

・B型肝炎ワクチン

・四種混合ワクチン

・三種混合ワクチン

・不活化ポリオワクチン

・BCG

・麻疹・風疹混合ワクチン

・水痘ワクチン

・日本脳炎ワクチン

・二種混合ワクチン

・ヒトパピローマウイルスワクチン

があります。

任意接種は、

・ロタウイルスワクチン

・おたふくかぜワクチン

・インフルエンザワクチン

の3種類です。

たくさんあるうえに、接種する時期も回数も異なります。接種し忘れが起こりそうですよね。そこで、日本小児科学会は、接種するべきワクチンの種類とその時期を一覧にしたスケジュール表を公開しています。2020年9月現在のものはこちら(http://www.jpeds.or.jp/uploads/files/vaccine_schedule_hogosya.pdf)です。

最新のスケジュール表をチェックして、ワクチンの接種を受けましょう。接種を受けたら、母子健康手帳に記録を残しておきましょう。

《定期接種と任意接種》

定期接種とは、予防接種法とよばれる法律に書かれているワクチンです。原則として、定期接種のワクチンにかかる費用は地方自治体から支払われます。肺炎球菌ワクチンやヒトパピローマウイルスワクチンなど、接種には1万円を超えるものもありますが、これらを無料で接種できるようになっています。

任意接種は、その効果と安全性は十分に確認されているものの、国内でのデータが十分でないため定期接種として定められていないものです。定期接種と異なり、費用負担が発生します。

しかし、定期接種のワクチンと重要性においては変わりありません。日本小児科学会では、一時的な費用の負担はあっても確実な接種が重要であるとしています。

《新型コロナウイルス感染症流行で、ワクチン接種率が減少した!?》

日本小児科学会の調査によると、1歳未満で受ける定期接種のワクチン接種率には変化は見られないものの、1歳児の四種混合ワクチン追加接種と麻疹・風疹混合ワクチン1期の接種数がやや減り、3歳以降で接種されるワクチンが明らかに減っていました。

この傾向は、日本だけではなくアメリカ合衆国などでも認められており、世界的に危惧されています。

子ども達への予防接種の差し控えは、適正な時期に免疫を獲得する機会が失われ、子ども達にとっては大きなデメリットになります。ワクチン接種は、予定通りに行うようにしましょう。

《新型コロナ感染症が流行していても、ワクチンによる予防接種が重要なワケ》

もし、SARS-Co-V-2に対するワクチンが接種できるようになったら、あなたは接種しますか。「新型コロナウイルス感染症は、まだ治療薬もないし、かかりたくないから接種したい」と思われるかもしれません。

それでは、SARS-Co-V-2と同じ2類感染症であるジフテリアを予防できる二種混合ワクチンはどうでしょうか。呼吸困難や心筋炎を起こすと、命にかかわる感染症です(死亡率5~10%)。

ジフテリアと言われても周りでかかった人の話を聞いたこともなく、必要性を強く感じないかもしれません。それもそのはず、日本国内では20年以上感染が報告されていません。ワクチンによる予防接種が普及し、感染を抑えこめているからです。しかし、海外ではまだ散発的に発生しています。ワクチンの接種率が下がると、日本でも再び感染者が増えてしまうおそれがあります。

やっと感染を抑えこめたとされる麻疹も、海外から輸入されて散発しています。また、風疹は成人(特に男性)におけるワクチン接種率が高くないために今でも流行することがあります。ワクチンで予防できる感染症を流行させないためには、ワクチン接種率を維持していく必要があるのです。

《より安心してワクチン接種を受けるために》

ワクチン接種を希望する場合には、まず小児科や内科に問い合わせてみましょう。多くの医療機関で、予約制をとるなどして、三密を避けた状態でワクチン接種を行っています。なるべく待ち時間が少なくなるようにして受診しましょう。

受診の際には、手指の消毒をお忘れなく。マスクを準備してお出かけください。なお、小さなお子さんの場合には、マスクの着用は必要ありません。

また、受けるべきワクチンをまだ接種できていない場合には、ワクチンキャッチアップが勧められています。受けていないワクチンを後追いで接種して必要な免疫を得ます。詳しくは、小児科医に相談なさってください。

【このコラムの執筆者プロフィール】

杉山伸子さん

日本産科婦人科学会認定産婦人科専門医

日本女性心身医学会認定医

日本医師会認定産業医

Mimosa代表

【ホームページ・お問い合わせ先】

https://mimosa-donna.net/
シングルマザー向けの有益な情報をメルマガ配信します(無料)
メールマガジン登録はこちら

カテゴリ:コラム

シンママStyleの編集部です。シンママStyleは毎日忙しいシングルマザーのみなさんにお家探しから得する制度まで役立つ情報を毎日お届けします。

PREV

シングルマザーのための情報サイト、シンママStyleです。毎日忙しいシングルマザーのみなさんにお家探しから得する制度まで役立つ情報を毎日お届けします!